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スリランカのもう一つの聖地、スリパーダ

2014-06-22 Sun : 聖地巡礼
スリランカの聖地、スリパーダ(アダムス・ピーク)

スリランカは、太陽のエネルギーと力強い大地のエネルギーが漲っている。
このスリランカに、もう一つ大切な聖地がある。

スリランカ唯一の山岳地帯にある「スリパーダ(聖なる足跡)」、またはアダムス・ピークと呼ばれている山だ。
現地ガイドさん曰く、スリランカにはカタラガマとスリパーダ以上に神聖な、神様の宿る聖地はないという。

スリパーダは、標高2238mの山だ。
(巡礼シーズンは、雨期を避け、12月満月から5月満月まで。)

sri pada

山頂には寺院があり、聖なる足跡が残された岩が祀られている。
仏教徒にとっては仏陀の足跡であり、
ヒンズー教徒にとってはシヴァ神の足跡であり、
イスラム教徒・キリスト教徒にとっては人類の父であるアダムの足跡であり、
どの宗教にとっても、聖なる信仰対象であった。

スリパーダでは、どの宗教の巡礼者も仲良く共存していた。
また、山の神サマン(ローカルな神)に対する信仰も、皆が共有していた。

スリパーダは、実はインドの叙事詩ラーマーヤナやマハーバーラタに出てくる、ランカ島のトリクータ山だとも言われている。
(トリクータとは、3つの峰の意味)
なぜなら、スリ・ランカ島に山岳地帯はこの辺りだけで、またスリパーダを含め、ちょうど3つの峰が重なっているから。

トリクータ山は、十頭の羅刹王ラーヴァナの居城があった場所。
その以前は腹違いの兄である財宝主クベーラ神の居城であった。
その以前は、最初のラクシャサ(水を守護(ラクシャーマ)する者として名付けられたが、後には力を誇って羅刹と化した。)が住処としていたという。

しかし初期のラクシャサ(スマーリンなど)は、苦行によりブラフマ神から強さの特権を与えられて、横暴・無法を働くようになり、神々から助けを求められたヴィシュヌ神が退治を約束する。
ヴィシュヌ神が絶大な力を発揮し一族が滅ぼされていくのを見たラクシャサ(羅刹)たちは、スマーリンを先頭にトリクータ山の都から逃れ地底界へ逃げていったと、ラーマーヤナには記述されている。

ラーマーヤナによると、ラーヴァナの亡き後は、弟であり、ダルマ(法)を守ることに専心するヴィビーシャナが、新たな羅刹王として、トリクータ山の居城で羅刹たちを治めたという。

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(叙事詩ラーマーヤナより(概略))
ラクシャサ(羅刹)の全ては、ヴィシュヌ神を恐れ、トリクータ山の都を放棄し地底界に逃げていった。
プラジャーパティの一人であるプラスティヤ仙の孫、ヴァイシュラヴァナ(クベーラ神)は、幸運をもたらす英知と徳性を備えていた。
ヴァイシュラヴァナは、苦行林において一千年間厳しい大苦行を行った。
その功徳により、祖父神である梵天より贈り物(褒美)を選ぶようにと言われた。
「私は、世界を、世人を保護する力を望みます。」
「わたしは世界の守護神の4番目を求めていたところだ。ヤマ神、インドラ神、ヴァルナ神に次いで、財宝主の地位を取るが良い。」と。
財宝主の地位を得たヴァイシュラヴァナは、父である牟尼の最上者ヴィシュラヴァスに、どこかに住所を見つけてくださいと願う。すると、南の海岸にあるトリクータ山にランカーという都があるのでそこへ行くようにと勧められ、財宝主クベーラ神は、トリクータ山の城に住むようになった。

時をおいて、地底界に逃れていた羅刹スマーリンは、あるとき地上界をくまなく見て歩き、そのとき天車プシュパカに乗って太陽神のように光り輝くクベーラ神を見て、どうすればあのようになれるのかと思案する。
スマーリンは、クベーラ神の父である牟尼ヴィシュラヴァスの所へ、美しい娘のカイカシーを行かせ、子供を得るようにと命じた。
ちょうど牟尼ヴィシュラヴァスがアグニ・ホートラを行じているときに、カイカシーはその側にやってきて、子を得たいという思いを持って、牟尼の足に触れた。
カイカシーはその願望を成就したが、縁起の悪い時間帯であったため、得た子供たちは凶暴で残酷な羅刹となることを告げられる。
カイカシーは「なにとぞお慈悲を。」と懇願し、最後に生まれる息子は、法を愛する者となると知らされる。
1番目の息子は、十の頭を持ち、二十の腕を持つ凶暴な子で、ダシャグリーヴァ(のちに羅刹王ラーヴァナ)と名付けられ、2番目の息子は大力で巨大な体のクンバカルナ、3番目はシュールパナカという羅刹女、4番目の息子はヴィビーシャナで、法を愛する者であった。
ダシャグリーヴァ(のちに羅刹王ラーヴァナ)は、「あなたの兄である財宝主クベーラ神と同じようになるよう努力しなさい。」と母カイカシーにけしかけられる。
こうして、羅刹スマーリンの願いは、ラーヴァナによって成就していったのであった。

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最近でも、UFOが多数目撃されている地域でもある。

スリパーダ巡礼は、月が満ちる吉兆な時に夜間登頂をして、山頂でご来光を見ようと訪れる人が多い。
登山口があるナラタニヤは約700mの標高なので、およそ1600mを登る。
上に行けば行くほど、急な傾斜となり、石の階段をひたすら上っていく。

普通の体力の人で、登り3-4時間位。子供でも6時間位。
参道は、ライトアップされているので、心配ない。
途中、紅茶でも飲んで、休憩しながらのんびり登るのも良い。

夜中の1時に、ナラタニヤのホテルを出発した。
もうすぐ満月になる月が、煌々と闇夜を照らしてくれた。
また山の神サマンが、必要なパワーを与えてくれたと観じられた。

5時頃、頂上まであと10分位の所、開けた場所までやってきた。
ここでご来光を待つことにした。

5:45頃、遮るもののない雲海を赤く染め、朝日が昇った。
寒さの中、何とも形容しがたい、摩訶不思議な日の出の光景を眼にした。

sunrise at sripada


山頂へ着くと、朝6時のプージャの読経が心地よく響いてきた。
パーリ語(お釈迦様の母国語)による読経。
何とも清らかで、やさしい美しい調べであった。

7時頃プージャが終わり、聖なる足跡を拝む列ができていた。
スリパーダへのダルシャンを済ませ、僧侶(または司祭)から眉間に聖灰をつけてもらった。

6時から7時の間、スリランカの人たちは、寒さに震えながらも、立ったまま手を合わせ静かにお経に声を合わせている人が多数だった。

また、朝日が昇りきった頃、ちょうど8時過ぎ位だろうか。
東の空の反対側に、スリパーダの影が映った。
こんな光景は、初めて目にした。
雲海に、山頂部が影絵のように映り、何とも神秘的だった。

reflection on clouds

8:30頃下山を開始し、10:30にはホテルに戻ることができた。

祝福に満ちた、巡礼であった。
om namah shivaya.








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